AI / KNOWLEDGE / IN-HOUSE
日々の仕事の知見を溜め、SNS発信のネタ元にする仕組み
知見箱 — 引き継ぎ × 自動投稿
CHALLENGE
課題
記事を無人で生成する仕組み自体は難しくない。難しいのは質で、放っておくと一般論に流れ、悪くすると架空の実績を作る。「一人称の実績語りは実話だけ」と線を引くと、今度は人がネタを出し続ける必要があり、それは続かないことを実測で知っていた。人の作業ゼロを守ったまま、記事に本人の判断と実話を通す経路が要った。
APPROACH
取り組み
- 起点を「記事を書く時」ではなく「仕事が終わった時」に置く。AIとの作業セッションを閉じる引き継ぎ手順の中に、発信に使える一次知見の抽出を1ステップとして組み込んだ
- 抽出基準を5つに固定。本人の判断や着眼であること、誰でも言える一般論でないこと、実話であること、転用できる判断基準に昇華できること、匿名化しても話が立つこと。実装側(AI)の失敗や技術教訓は入れない。箱は「本人の判断基準の根拠」として使うので、それを積んでも判断基準にはならない
- その場承認制。抽出した候補を fact(実話)・context(再現条件)・lesson(転用可能な教訓)・確信度・紐づくテーマに分解して本人に出し、承認されたものだけ箱に入れる。却下と保留は記録しない。箱は常に承認済み100%
- lesson は本人の言い換えを優先する。「どちらかと言えば〜という話に帰結する」と返ってきたら、それが判断基準そのもの
- 使い方は「記事の起点」ではなく「判断基準の根拠」。生成時にその日のテーマと合う知見を最大3件だけ執筆と批評のプロンプトに渡す。読者の悩みが主役のまま、失敗回避の裏付けとして効く。実話の紹介記事にはしない
- 反映は JSON ファイル1つをサーバーに置くだけ。ビルドも再起動も要らない代わりに自動反映もしないので、追記のたびにハッシュ照合まで手順に含めた。記事側は使った知見の ID を記録し、後からどの知見がどの記事に効いたかを突合できる
TECH
技術
- Claude Code(セッション引き継ぎのスキルに抽出ステップを内蔵)
- insights.json(承認済み知見の箱。確信度とテーマIDを持つ)
- Bun / TypeScript の記事生成エンジン(テーマ一致で最大3件を注入、使用IDを記録)
- 自社サーバー上のコンテナ、ハッシュ照合付きの反映手順
OUTCOME
結果
2026年8月に稼働。運用開始から1か月で承認済みの知見が60件を超え、noteの無人生成に判断基準の根拠として注入されている。抽出段階で「本人の判断ではない」「誰でも言える」として落とされた候補も多く、基準を5つに絞ったこと自体が箱の質を保っている。
SCALE
規模
- 抽出: 1セッションあたり0〜2件(絞り出さない)
- 注入: 1記事あたり最大3件、テーマ一致時のみ
- 承認済み知見: 60件超
OTHER